ですから、透析はがんがあってもなくても、多くの場合は体の状態が許す限り続けられます。先月、公立福生病院で医師が患者に透析を中止する選択肢を示し、中止を選んだ女性が死亡したという報道がありました。
「病院側が病状にかかわらず腎臓病患者に透析をしない選択肢を提示していたことがわかった。透析をすれば生き続けられる患者も含まれており、……学会の提言から逸脱していることを認識していたとみられる」
「自身も透析を続ける東京腎臓病協議会事務局長は、『透析をやめますかと聞くことは<死にますか>と聞くことと同じ。その判断を身体的、精神的に追い詰められている患者に迫るのは酷なこと』と言われた」
■生きられる患者が亡くなっていくのを医師は黙って見ているのか
報道にあるような「透析をすれば生き続けられる患者に対しても、透析をしない選択肢を提示した」ことが本当にあったのかどうか、私はとても疑問に思っています。
がんと向き合い生きていく