失明リスクが高まる? 目の紫外線対策を怠っては行けない

肌への紫外線対策とともに
肌への紫外線対策とともに(C)共同通信社

 関東では5~9月にかけて紫外線の量が一年間で最も高くなる。ところが肌への紫外線対策は行うが目はおろそかという人が多い。

 これは怖いことだ。しょうゆ顔が多い日本人はソース顔の欧米人より1.66倍も目に紫外線を浴びやすい。しかも目の虹彩部分が濃いため、紫外線を浴びても網膜に入る光は少なく、まぶしさを感じにくい。知らぬ間に目にダメージを負う可能性が高い。清澤眼科医院の清澤源弘院長も言う。

「目に紫外線を浴びると、活性酸素が過剰発生して角膜がダメージを受けることがあります。充血やひりひりした目の痛みの原因がこれです。さらに過剰な紫外線が、さまざまな目の病気につながる可能性も指摘されています」

 映像が歪んだり、視野欠損したりする「加齢黄斑変性」や水晶体が白く濁って視力が低下する「白内障」などもあるが、最も注意したいのが白目の部分が隆起して黄色く変色する「瞼裂斑」だ。

「ドライアイや翼状片になる可能性もある目の病気で、屋外スポーツ部に所属する学生は屋内スポーツ部所属の学生に比べて約3.1倍も多いとのデータもあります。子供も注意が必要で、小学6年生の6人に1人、中学2年生の3人に1人が発症するともいわれます」

 これらの目の病気は放っておくと失明につながる危険性もある。どうしたらいいのか?

「紫外線に目を直接さらさないことが基本です。まずは外出時に紫外線カット用のサングラスをかけましょう。都会ではビルや道路の反射により、あらゆるところから紫外線が目に飛び込んできます。大きめのフレームで側面をカバーし、目をしっかりガードしてくれるデザインのものを選ぶといいでしょう」

 ただし、あまり色の濃いサングラスだとかえって瞳孔が開き、より多くの紫外線が瞳に侵入する可能性がある。色の薄めのサングラスを選んだ方がいい。それだけでは十分でないという意見もあるが、紫外線カットのコンタクトレンズもある。

 帽子はつばの幅が広い物を選ぶ。側面に隙間があるサングラスしかない時でも、つばの広い帽子をかぶっていれば、側面から侵入する紫外線を防ぐことができる。

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