医者も知らない医学の新常識

大規模な臨床研究の結果が 人工甘味料の健康リスクとは

最近ではカロリーのない人工甘味料が多く使われているが…(C)日刊ゲンダイ

「疲れた時には甘いものが一番」という人は多いと思います。糖質は体にとって必要な栄養素ですし、効率のいいエネルギー源でもあります。その一方でブドウ糖や果糖といった糖質は、甘いのでどうしても取り過ぎてしまい、肥満につながることが多いのです。自然の果物には糖分は含まれていますが、食物繊維やミネラルなど、健康に良い成分も多く含んでいるので、糖の吸収も穏やかとなり、健康への悪影響は食べ過ぎなければあまりありません。

 問題となるのは、ジュースなどに大量に含まれている甘味料です。これを砂糖加糖飲料と呼んでいます。最近ではジュースによるカロリー過多を抑えようと、カロリーのない人工甘味料が多く使われています。しかし、この人工甘味料にも、食欲を増進して過食の原因となるような危険性が指摘されています。

 それでは、実際に砂糖加糖飲料と人工甘味料を含む飲み物には、どれだけの健康リスクがあるのでしょうか? 今年の心臓病などの専門誌に、それについての大規模な臨床研究の結果が発表されています。それによると砂糖加糖飲料を毎日2本以上飲む人は、飲まない人と比べて20%以上、死亡のリスクが高くなり、人工甘味料でも同じ量を飲む人は、13%死亡のリスクが増加していました。砂糖ほどではないにしても、人工甘味料に健康への悪影響があることは事実であるようです。

石原藤樹

信州大学医学部医学会大学院卒。同大学医学部老年内科(内分泌内科)助手を経て、心療内科、小児科研修を経て、1998年より「六号通り診療所」所長を務めた。日本プライマリ・ケア学会会員。日本医師会認定産業医・同認定スポーツ医。糖尿病協会療養指導医。

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