【天野篤 特別寄稿】美智子さまのお言葉には人生100年時代を生きる高齢者が目指すべき方向が示されている

天野篤氏(C)日刊ゲンダイ

 しかし、これからの時代は「80歳を越えてからは、見た目も行動も1年で1歳ずつ若返る」という生き方を目指すべきです。科学的には正確とはいえないかもしれませんが、経験上、外見や行動が年齢より若く見える高齢者は楽しく人生を全うできているケースが多いのです。100歳で亡くなる時は60代くらいに見られるように生きていく。これが常識になれば、人生100年時代は豊かなものになるでしょう。

 そのためには、おいしく食べられる、しっかり目が見える、耳が聞こえる、手足が動く、用足しも自分でできるといったように五感がしっかりしていて、他人の世話にならずに日常行動ができることが必要条件になってきます。そして、五感を維持していくには、美智子さまのお言葉に示されているような、オープンな気持ちで日々を暮らすことが大切です。よく言われていることですが、「やりがい」や「生きがい」を感じられるように、前向きな興味を持って生活することを意識するのです。

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