【天野篤 特別寄稿】美智子さまのお言葉には人生100年時代を生きる高齢者が目指すべき方向が示されている

天野篤氏(C)日刊ゲンダイ

 高齢になって時間を持て余し、何をやったらいいのだろう……と途方に暮れている人だって、気持ちをオープンにすればやることはたくさん見えてきます。面倒くさがらずに、あえて映画館まで好きな映画を見に行くだけでもいいのです。これまでは徒歩で行ける範囲しか出歩かなかった人は、バスや電車を使って食事をしに行くのもいいでしょう。何にでも前向きに興味を持って行動してみる。そう意識することが“若返り”につながります。

 人生100年時代を「ただ100歳まで生きながらえるだけ」などという意味にしないためには、自分の前方を開いて生きる意識を持つことが大切なのです。

▽あまの・あつし 順天堂大学医学部付属順天堂医院前院長・心臓血管外科教授。1955年、埼玉県蓮田市生まれ。日本大学医学部卒。これまでに執刀した手術は8000例を超え、98%以上の成功率を収めている。2012年2月、東京大学と順天堂大の合同チームで上皇陛下の冠動脈バイパス手術を執刀した。

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