役に立つオモシロ医学論文

1万7000人超での研究結果 笑いの頻度は健康にどう影響する

笑うことは健康につながる(C)日刊ゲンダイ

 中央値で5・4年にわたる追跡調査の結果、笑いの頻度が高い人たちで、死亡リスクや心臓病の発症リスクが低いことが分かりました。週に1回以上笑う人に比べ、月に1回未満しか笑わない人では死亡リスクが約2倍、統計学的にも有意に高く、心臓病の発症リスクが1.4倍多い傾向にあるという結果です。

 日常生活の中で笑いが多い人は、もともと健康的な人なのかもしれません。とはいえ、過去の研究報告も踏まえれば、笑いが健康に良い影響を与える可能性は高いといえるでしょう。

 元号も変わり、新しい時代が始まりますが、この先の未来が笑いに満ちあふれた社会になるよう願っています。

2 / 2 ページ

青島周一

青島周一

2004年城西大学薬学部卒。保険薬局勤務を経て12年9月より中野病院(栃木県栃木市)に勤務。“薬剤師によるEBM(科学的エビデンスに基づく医療)スタイル診療支援”の確立を目指し、その実践記録を自身のブログ「薬剤師の地域医療日誌」などに書き留めている。

関連記事