8時半、病院の内視鏡室に時間通りに着きましたが、大腸内視鏡検査を受ける患者はなんと12人もいて、私が一番遅い到着でした。男性10人、女性2人。みなさん検査着に着替えて(ズボンは後ろ開き)、ひとつの部屋に集められます。奥さんが付き添った男性は2人いました。
3つの机にそれぞれイスが4脚。壁に向いたカウンターにもイスが置いてありました。机の上には下剤1・8リットルのパックとコップが人数分置いてあり、説明を受けた後に9時ごろから1時間以上かけて全部飲むように指示されました。この下剤を飲んで便をすっかり出し切らないと検査ができません。
壁の時計を見ながら、1回200ミリリットルくらいを約10分おきに飲みました。少し甘いのですが、好きにはなれない味です。ひとつの机に4人が向きあって、パックの残りの印を見ながら下剤を飲み続けます。1時間以上、誰ひとり全く会話もない、ため息だけの異様な時間でした。
がんと向き合い生きていく