やっとすべて飲み終えると、急にトイレに行きたくなりました。男性用トイレは並んで4カ所あり、交代で駆け込みます。便のつぶつぶがなくなって水様になったら、看護師さんを呼ぶことになっています。結局、トイレには6回通いました。
■「がんはない」と言われた瞬間、体から力が抜けた
次は、検査中に何かあった時のために腕から点滴ルートを確保します。幸い一度針を刺しただけで成功しました。
検査を受ける準備を整え、実際に検査室に呼ばれたのは11時ごろだったと思います。横向きになって、肛門から内視鏡が入るのが分かりました。ただ、苦しくもなんともありません。自分ではどこまで内視鏡が入ったか分からないでいましたが、腹部の右側が圧される気がして、「横行結腸を過ぎたかな」と思っていたら、検査医師から「がんのようなものはないですよ」と言われました。その瞬間、体から力が抜けました。
がんと向き合い生きていく