ベテラン皮膚科医もお手上げ? 水虫は見た目で分からない

専門医でも見た目だけの診断は難しい(C)日刊ゲンダイ

「爪白癬は初期であれば爪白癬用の塗り薬でも治療できますが、多くは飲み薬でないと完治しない。しかし、飲み薬の治療を受けていない人が珍しくありません」

 昨年、新しい爪白癬の飲み薬が発売された。現在、飲み薬は1993年発売の「イトラコナゾール」、97年発売の「テルビナフィン」、2018年発売の「ホスラブコナゾール」がある。

 新薬は、効果が高く、治療期間が短いのが注目すべき点だ。イトラコナゾールは治療期間が3カ月だが、効果が低い。これまで爪白癬治療の主流であったテルビナフィンは、期間は決められていないものの、およそ6カ月。一方、新薬のホスラブコナゾールは3カ月。

「効果もさることながら、大事なポイントは患者が治療を継続できるか。いい薬でも継続して使ってもらえなければそれまでです。塗り薬は1年塗り続けても20%しか治らず、少なくとも数カ月は爪に何の変化も見られないので、治療を継続できない人も多く、結果的に完治率が非常に低くなるのです」

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