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メタボ健診で男性が腹囲85cmを超えたら何が危険なのか?

85センチを超えたら危険
85センチを超えたら危険(C)日刊ゲンダイ

 健康診断の季節だ。飲み会の席でも診断結果が話題になり、血糖値がどうした、尿酸値はどうだと、“病気自慢”になるケースは珍しくない。

 では、腹囲はどうだろう。

 腹囲は内臓脂肪型肥満を判断する指標のひとつ。よく、「男性85センチ、女性90センチ」が基準とされる。コレを超えると、脂肪過多と判断され、メタボリックシンドロームのリスクが高まるというわけ。

 メタボとは、言うまでもなく高血糖や脂質異常、高血圧が重複して出現した状態だから、健康とは言い難い。これら3つの“症状”に加えて過体重であれば、実は“相当ヤバイ”状況といっても過言ではないのだ。

 そもそも、男性の腹囲「85センチ」というのは何か? これはCTスキャン検査で、へその周りの胴を輪切りにした画像で、内臓脂肪の面積が100平方センチに相当する腹囲だとか。

 日本肥満学会では、内臓脂肪面積が100平方センチ以上を内臓脂肪過剰蓄積としている。内臓脂肪が100平方センチを超えると、100平方センチ未満のケースと比較して、高血糖、脂質異常症、高血圧の「合併する疾患数が50%以上高くなる」という。内臓脂肪から血圧を上げたり、コレステロール値を高くする物質が放出されるからだ。

 いずれも異常値が出ても症状は目に見えない。その分、危機感は少ないのだが、2つあるいは3つ合併している人はのんびり構えてはいられない。この症状を持つ人々が最後に行きつくところは、脳梗塞などの脳血管障害や狭心症や心筋梗塞などの虚血性心疾患なのだ。

 腹囲85センチオーバーの人は、命に関わる重大病のリスクが人一倍高い。ご用心あれ。

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