人生100年時代の健康法

ストレスが溜まらないよう気楽にアンチエイジングを楽しむ

ピーナッツや魚介類、オリーブなどを肴に週に1~2回…
ピーナッツや魚介類、オリーブなどを肴に週に1~2回…(C)日刊ゲンダイ

 未来には、パーソナライズド・ヘルスが実現することでしょう。しかしいまはまだ研究段階です。では、体の酸化を防いでアンチエイジングを目指すには、当面どうしたらいいのでしょうか。

 分かっていることをまとめると、次のようになります。あなたが平均的な体質なら、効果が表れることでしょう。

 まずビタミンEとCが不足しないよう、食事に気をかけるべきです。ビタミンEは、ナッツ類に豊富に含まれています。

 不飽和脂肪酸、とくにオメガ3系脂肪酸を取ることも大切です。サバだけでなく、青魚全般に豊富に含まれています。魚が苦手という人も心配いりません。アマニ油でもエゴマ油でも構いません。植物油の多くがオメガ3系脂肪酸を含んでいるので、料理に使えば十分な量が取れます。

 ポリフェノールなどの抗酸化物質は、野菜や果物と、それらの加工品から自然に入ってきます。普通の食事をしていれば、不足する心配は少ないのですが、最近カカオ70%以上のチョコレートがいいと盛んにいわれていますから、試してみるといいかもしれません。またウイスキーやワインやジンなどにも、豊富にポリフェノールが含まれています。

 あとは不必要に尿酸値を下げないこと。血液中の尿酸は、最強の抗酸化物質だということを思い出してください。

 日本では尿酸値の基準は、男女とも7・0㎎/デシリットルまでです。しかしアメリカやヨーロッパの国々では、8・0までは正常とされているようです。だから、健診結果が若干高めだったとしても、あまり神経質になることはありません。医者と相談してみてください。

 正常範囲に収まっている人なら、プリン体の多い食材をあえて避けたりする必要はありません。「尿酸の補給のため」と思っていれば気が楽です。

 要するに、週に1~2回、居酒屋でも家でも構いませんが、ピーナツなどのナッツ類や魚介類、オリーブ、チョコレートなどをつまみに赤ワインやハイボールを飲んで、心と体を癒やせばいいわけです。あとはコメやパンを食べ過ぎないとか。

 それでは今とほとんど変わらない!? でも、いいじゃないですか。力こぶを入れてやったら、かえってストレスがたまってしまいます。

永田宏

永田宏

筑波大理工学研究科修士課程修了。オリンパス光学工業、KDDI研究所、タケダライフサイエンスリサーチセンター客員研究員、鈴鹿医療科学大学医用工学部教授を歴任。オープンデータを利用して、医療介護政策の分析や、医療資源の分布等に関する研究、国民の消費動向からみた健康と疾病予防の解析などを行っている。「血液型 で分かるなりやすい病気なりにくい病気」など著書多数。

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