病み患いのモトを断つ

一流アスリートも心筋梗塞に…その運動強度は間違っている

カップを揚げるカシージャス(2008欧州選手権決勝)/(C)Norio ROKUKAWA/office La Strada

■一度は運動負荷試験を

 運動中の心臓突然死の発生率は、男性の方が女性より10倍高い。米国ではバスケとアメフト、欧州ではサッカーが最も高リスクといわれる。

「体の動かし方によって血圧は上下し、時には大きく上昇します。その影響は計り知れません。そこに不整脈が重なり、心臓を養う冠動脈が一気に詰まって急性心筋梗塞を起こすのが典型です。今のように暑い時季は脱水も起こしやすいので、二重によくありません」

 サッカーやバスケなどの集団スポーツがよくないのは、体に違和感を覚えても、チームメートへの気兼ねから練習を抜けるのが厳しいため。同じような体の変化は一般の人にも起こり得るから要注意だという。集団は集団でも、歩きながらプレーするゴルフはどうか。

「ゴルフは、スイングやパットの時に集中して血圧が上がりやすい。プレー時間も長く、脱水も招きやすい。健康な人が昼休みを終えて、『さぁ後半へ』というような時に急性心筋梗塞を起こして搬送されるケースは珍しくありません」

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