進化する糖尿病治療法

「たまにはいいよね」の「たまに」は本当に「たまに」?

本当に「たまに」?

 30~50代の働き盛りの年代であれば、平日、細かな“イベント”が日々あるのは当然とも思います。また、妻、子供たち、双方の親との時間も大切にしたいと考えれば、土日だって忙しいでしょう。自分には日常的な外食であっても、妻や子供たちはそうではない。必然的に、1週間のほとんどの日程を、身体も内臓も休みなくフル回転で働くことになります。

 冒頭の「たまにはいいよね」に戻ると、特に生活習慣病を発症しやすい年代である30~50代には、本当の意味での「たまに」はないと考えた方がいい。前述のように、「だれと」「どういう理由で」を抜き、「何を食べたか・飲んだか」で考えれば一目瞭然でしょう。

■少しでも体への負担を減らせる飲み方・食べ方を意識する

 仕事上の付き合いや家庭サービスをやめましょう、と言っているわけではありません。そんなことは非現実的な提案です。それぞれの場合で、体への負担を少しでも減らせる飲み方・食べ方をしましょう、と言いたいのです。特にイベントが多い冬場には気を付けていただきたいです。

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坂本昌也

坂本昌也

専門は糖尿病治療と心血管内分泌学。1970年、東京都港区生まれ。東京慈恵会医科大学卒。東京大学、千葉大学で心臓の研究を経て、現在では糖尿病患者の予防医学の観点から臨床・基礎研究を続けている。日本糖尿病学会、日本高血圧学会、日本内分泌学会の専門医・指導医・評議員を務める。

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