後悔しない認知症

必要なのは「記銘→再認→再生」を繰り返すトレーニング

ガラケーよりスマホで新機能を使いこなす(C)日刊ゲンダイ

 さらに、これを親がトレーニングとして自分でやるように子どもは促してあげることだ。記銘力低下の程度、覚えておいてほしい情報の量や質によって方法は異なるが、何度も問いかけたり、メモを渡したりして、再生を促すトレーニングを行ってみることだ。それでも効果は限界的かもしれないから、できるだけ親にメモをとらせるのもひとつの方法だ。

■音読も記憶を定着させる

 前回、認知症の症状は皆無、認知症検査でも満点を取って担当医を驚かせた95歳の女性の話を紹介した。彼女は毎日、クシャクシャになるほど大好きな新聞を熟読する。これはまさに「記銘↓再認↓再生」を繰り返していると言える。これによって、新しい情報の記憶が脳に定着しているものと考えられる。

 ときどき、音読もしているというからトレーニングとしては完璧だ。この女性、目下、ガラケーからスマホに機種変更して、使い方を習得中だというから見事というほかない。

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和田秀樹

1960年大阪生まれ。精神科医。国際医療福祉大学心理学科教授。医師、評論家としてのテレビ出演、著作も多い。最新刊「先生! 親がボケたみたいなんですけど…… 」(祥伝社)が大きな話題となっている。

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