がん治療は情報戦!入院前に知っておきたい「5つの真実」

がんは治る病気になりつつある

「スウェーデンの食道がん患者を対象に手術を受けた曜日と5年以内の死亡率との関係を調べた研究では、週の前半(月、火)に比べて後半(水、木、金)の手術の方が5年以内の全死亡率が13%も高かった。子宮体がんも同様の傾向があります。その原因は明らかではありませんが、週末は外科医や外科チームの疲労が蓄積され、正確性や集中力に影響を与えることが原因かもしれません」 

■抗がん剤は副作用が出た方が死亡率が低い

 抗がん剤治療の副作用というと脱毛や吐き気をイメージする人が多いが、代表的なのは感染症などから体を守る白血球の減少だ。白血球には好酸球やリンパ球など多くの種類があるが、とくに目立つのは白血球の50%以上を占める好中球の減少だ。 

「乳がんに対して3種類の抗がん剤注射後の好中球減少と5年生存率を調べた研究では、好中球が減少しなかった患者の65%に対して、軽度な減少は69%、重度な減少で84%でした。つまり、抗がん剤による好中球の減少は“薬が効いている証拠”とも言えるのです」

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