生活と健康 数字は語る

穀物、野菜、果物…それぞれの炭水化物の割合はどれくらい

写真はイメージ
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 食事で摂取する総エネルギーの55~60%を占める炭水化物ですが、その内訳について見てみましょう。どの年代においても、お米や麺類、パン、豆類などの穀類の割合が56%から67.3%と半分以上を占めています。野菜類が5.5%から7%、果物類が3.2%から10.7%、菓子類が4.5%から5.9%となっています。

 穀類は多くが炭水化物ですが、食品全体に対する炭水化物の割合で見ると、白米のごはんで35%、ゆで麺で25%、食パンで45%くらいです。

 野菜類が炭水化物に含まれているのが不思議に思う人がいるかもしれません。イモ類は30%程度が炭水化物ですし、カボチャやレンコンも多くの糖質を含みます。その他の野菜も5%程度は炭水化物を含んでいるため、このような分類になるのです。ただ、多くの野菜の炭水化物を含む割合は5%未満で、低カロリーの食品であることに変わりはありません。

 また、果物は甘いために多くの炭水化物を含んでいると思われるかもしれませんが、炭水化物の割合が高いバナナですら20%、リンゴで15%程度、スイカなら10%、イチゴは8.5%くらいで、意外に炭水化物の割合は多くありません。

 それに対して菓子類は炭水化物量が最も多い食品で、ポテトチップス、チョコレートでは50%、カステラでは60%にもなります。

 その他に含まれる20%はどうでしょう。タンパク質や脂質中の炭水化物、ナッツ類、ジュース類、酒類、調味料でしょうか。

 その他についての詳細はまた別の機会に取り上げたいと思います。

名郷直樹

名郷直樹

「武蔵国分寺公園クリニック」名誉院長、自治医大卒。東大薬学部非常勤講師、臨床研究適正評価教育機構理事。著書に「健康第一は間違っている」(筑摩選書)、「いずれくる死にそなえない」(生活の医療社)ほか多数。

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