役に立つオモシロ医学論文

専門誌が分析 乳幼児の就寝中の窒息死を予防する安全対策

赤ちゃんには柔らかすぎる寝具の使用は避ける

 乳幼児の死亡要因で上位を占めるのが「不慮の事故」です。「不慮の事故」には、もちろん交通事故死も含まれますが、就寝時の窒息による死亡も少なくありません。

 消費者庁による人口動態調査の分析によれば、0歳児における死亡事故として最も多かったのが就寝時の窒息でした。痛ましい乳幼児の窒息死を防ぐために、どのような安全対策をとればいいのでしょうか。

 乳幼児における就寝中の窒息死について、その原因を分析した研究論文が2019年5月1日付で米国小児科学会誌に掲載されました。この研究では、米国の乳幼児突然死症候群に関するデータベースを使用して、2011年から14年までに報告された250件の窒息死亡例を解析しています。

 その結果、窒息死の原因は、柔らかい寝具で就寝していたことによるものが最多で69%を占めました。添い寝による窒息は19%、挟まりによる窒息は12%でした。乳幼児の月齢によって窒息の主要原因は異なり、柔らかい寝具で就寝していたことによる窒息は生後3カ月、添い寝による窒息は生後2カ月、挟まりによる窒息は生後6カ月で多いことが示されています。

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青島周一

2004年城西大学薬学部卒。保険薬局勤務を経て12年9月より中野病院(栃木県栃木市)に勤務。“薬剤師によるEBM(科学的エビデンスに基づく医療)スタイル診療支援”の確立を目指し、その実践記録を自身のブログ「薬剤師の地域医療日誌」などに書き留めている。

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