病み患いのモトを断つ

意思の弱さでも癖でもない ダイエットの成否は睡眠が握る

十分な睡眠なくしてあり得ない

 それによると、5時間睡眠の人は、8時間睡眠の人に比べて食欲が湧くホルモン「グレリン」の分泌が15%多く、食欲を抑えるホルモン「レプチン」の分泌が15%少なかったという。短時間睡眠の人は、食欲のブレーキが利きにくい上、アクセルを強く踏みやすいということだ。

 睡眠不足でベッドからはい出て、眠い目をこすって朝食を抜いて出社。眠気が落ち着いた昼ごろに何となく腹が減って、定食屋で注文するのはメニューに関係なく、ご飯は常に大盛り。そんな大食いの下地が、睡眠不足と密接に関係しているのだ。

 米コロンビア大は、睡眠時間と肥満率を調査。4時間以下の睡眠の人の肥満率は、平均7~9時間の人に比べて73%も高かったという。夜中にスマホをいじっているうちに小腹がすいて、何かをつまむ。そんな行動を繰り返すのは、意志の弱さではなく、睡眠不足によるホルモンバランスの変化も影響しているかもしれない。

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