進化する糖尿病治療法

「間食」には2つのメリット うまく取り入れるコツは?

おやつにはカカオの含有量の高いチョコレートを(C)日刊ゲンダイ

 間食の内容にも注意です。好きなものを好きなだけ、ではカロリー過多になりかねないのでNG。チョコレートやナッツ類、ヨーグルトやチーズなどを少量、食べることがおすすめです。

 特にチョコレートは、カカオポリフェノールやテオブロミンなどの含有成分が健康に役立つという研究結果が近年、発表されています。

「アーモンド入りチョコレートを1日8粒、2週間食べたところ、便秘女性の排便回数が増えた」「閉経した女性がカカオポリフェノールを継続摂取したところ、高血圧、高血糖、高コレステロールを予防できる可能性があると分かった」など。

 カカオの含有率が高いチョコレートが複数のメーカーから販売されているので、それらをご自身に合った形で活用するのもいいですね。

 職場で仕事中に何かを食べるのはちょっと……という方は、牛乳をたっぷり入れたコーヒーや紅茶などもいいですよ。くれぐれも「おいしくて、チョコレートをつまみ過ぎた」にならないようにしてください。

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坂本昌也

坂本昌也

専門は糖尿病治療と心血管内分泌学。1970年、東京都港区生まれ。東京慈恵会医科大学卒。東京大学、千葉大学で心臓の研究を経て、現在では糖尿病患者の予防医学の観点から臨床・基礎研究を続けている。日本糖尿病学会、日本高血圧学会、日本内分泌学会の専門医・指導医・評議員を務める。

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