看護師僧侶「死にゆく人の心構えと接し方」

介護のイライラ感を解消する「瞑想」の正しいやり方

玉置妙憂さん(提供写真)

「人間のイライラ、ムカムカ感は、脳内で『思考のチェーン』と呼ばれる負の連鎖が起こること。その思考チェーンをすっぱりと絶つには、まず本人が、そのイライラに気づくことですね。そうした負の感情に流されないためにも、私は『瞑想』を勧めています」

 瞑想といっても、寺院などを訪ね、かしこまって正座することはない。声をかけられない環境なら、場所を選ぶことなく、床か椅子に座るか、布団に寝転んでもいいのだそうだ。

 やり方は基本として、

①気持ちを楽にする。

②体の中心線がストンと真っすぐに地球の中心まで通っているイメージにする。

③静かに鼻から息を吸う。お腹の丹田(おへその5センチ下)から、息がパッと入ってくる様子を思い描く。

④息を吸った約3倍の長さで、静かに息を吐く。

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玉置妙憂

玉置妙憂

東京都生まれ、53歳。専修大学法学部卒業後、法律事務所に勤務。長男の重い病気が動機になり30歳の時、看護師資格を取得。46歳の時に、がん闘病の主人を自宅でみとった後、高野山真言宗に得度した。臨床宗教師としても講演、執筆活動を行っている。「大慈学苑」主宰。

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