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65歳以上に医療大麻の使用者が急増…その背景にあるもの

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 コロラド州は医療大麻のみならず、嗜好(しこう)品としての大麻も合法化されています。ところが調査に参加した60歳以上約140人の多くは医療大麻を使用したいのに、医師からの処方を受けることが難しいと感じていると答えているのです。

 ある人は主治医に医療大麻について聞いたところ、強い拒否反応を示され話も聞いてもらえなかったり、処方を拒絶される体験をしたといいます。そのため、わざわざ闇取引の商品を買ったり、嗜好品の大麻で代用していると話す人も。

 合法化されたとはいえ、まだまだ大麻に対して懐疑的な医師も多く、それが勉強不足につながり悪循環を招いていると、調査結果は分析しています。

 一度に多くの薬を飲まなければならない高齢者には、医療大麻使用で不必要な副作用を減らしたいという願いもあります。もっと多くの医師が医療大麻のメリットとデメリットから適切な投薬量などを理解し、患者を指導してほしい。そんな希望はこれからますます高まりそうです。

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シェリー めぐみ

シェリー めぐみ

NYハーレムから、激動のアメリカをレポートするジャーナリスト。 ダイバーシティと人種問題、次世代を切りひらくZ世代、変貌するアメリカ政治が得意分野。 早稲稲田大学政経学部卒業後1991年NYに移住、FMラジオディレクターとしてニュース/エンタメ番組を手がけるかたわら、ロッキンオンなどの音楽誌に寄稿。メアリー・J・ブライジ、マライア・キャリー、ハービー・ハンコックなど大物ミュージシャンをはじめ、インタビューした相手は2000人を超える。現在フリージャーナリストとして、ラジオ、新聞、ウェブ媒体にて、政治、社会、エンタメなどジャンルを自由自在に横断し、一歩踏みこんだ情報を届けている。 2019年、ミレニアルとZ世代が本音で未来を語る座談会プロジェクト「NYフューチャーラボ」を立ち上げ、最先端を走り続けている。 ホームページURL: https://megumedia.com

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