朝食には「血糖値の急上昇を防ぐ」働きもあります。朝食を抜くと昼食後の血糖値が上がりやすいという報告もあるように、糖尿病の予防では「まとめてドカ食いは避けて1日3食に分けて食べる」ことが基本です。糖尿病はもちろん、血糖値の急上昇は血管に大きな負担をかけるので動脈硬化を招きやすくなり、心臓疾患の大きなリスクになります。
さらに、朝食は1日の早い時間から胃腸を活発化するため、「快便」にもつながります。便秘になってどうにか排便しようとトイレでいきむと、心臓には想像以上に大きな負担がかかりますから、この点でも朝食は心臓を守るのです。
食生活による健康管理を考えた場合、自分が主体となって生活習慣病の改善に“攻めの姿勢”で臨めるのは、朝食だけといってもいいでしょう。
現代の社会生活では、夕食は仕事や対人関係のためのお付き合いに使われるケースも少なくないので、自分できちんとコントロールするのは難しいといえます。昼食は職場の近所で済ませたり、時間の制約に縛られる場合がほとんどで、やはり主体的に管理するのはハードルが高くなります。
上皇の執刀医「心臓病はここまで治せる」