では、どう読むか。まず甲状腺と前立腺は、血液検査を受けない方がいい。過剰診療の可能性が捨てきれません。
そのほかでいうと、膵臓がんと胆道がんは発見しにくい上、有効な検診法が定まっていないので、血液検査が有望でしょう。高リスク判定なら、超音波検査などの精密検査を受けるといい。肺で高リスクならCT、食道なら内視鏡といった具合です。
血液検査の結果で、すぐに治療ということではなく、精密検査を受ける前の前段階という位置づけでいいでしょう。1回の血液検査がセーフだから、その後はノーチェックというのも考えもの。血液検査がどんなに効果的であっても、定期的ながん検診を受けることが重要なのは、今後も変わりません。
Dr.中川のみんなで越えるがんの壁