骨髄移植は、造血器腫瘍で再発しやすいタイプの場合に、完全寛解になってから体の良い状態で行われます。また、難治性でなかなか寛解が得られず、骨髄移植以外に治療方法がないという厳しい状態で行われることもありますが、この場合は成功率は下がります。
Aさんは後者でした。抗がん剤治療を繰り返しても病状は抑えられず、がんのために発熱を繰り返し、多量のステロイドホルモンで解熱させるほかに方法はない状態でした。幸い、HLA(ヒト白血球型抗原)が一致した妹がドナーとなって移植が行われたのです。
Aさんご自身の頑張り、家族、そして献身的に頑張ってくれた病院のスタッフにあらためて感謝します。私は何も苦労をしていないのですが、こんなうれしさに出会えました。
人生、ありがとう!
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