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【さわらの卵黄焼き】動脈硬化に糖尿病予防…昔から重宝された理由

さわらの卵黄焼き。後方左から、ごぼうの煮物、トマトを特製ドレッシングで(C)日刊ゲンダイ
発酵食品<4>味噌

 味噌は日本の食文化を代表する発酵調味料です。「さしすせそ」の最後ですから、調理の最後に加えます。特に麹味噌は風味が飛びやすく、長く煮るとうま味成分が減ってしまうからです。煮返した味噌汁がいい例です。そこへいくと豆味噌は軽く煮立てることで、独特の酸味や渋味が一層、引き立ちます。麹味噌と豆味噌は調理法によって使い分けます。味噌は造り手によって塩分濃度が異なるため、味見をしながら、最初は少なめに加えるのがよいでしょう。

 ナトリウムの除去を促進するマグネシウムやカリウムは高血圧、大豆レシチンは動脈硬化の予防につながります。熟成の過程で生じるメラノイジンは食後の血糖値の上昇を抑えるため糖尿病防止に役立ちます。日本人が昔から味噌を重宝したのは、おいしいだけでなく、健康上のさまざまな効能があるからです。

 今回はさわらと合わせました。さわらは青魚のため、良質なタンパク質、ビタミンD、ビタミンB12に加えて、脳の老化を防ぐDHA(ドコサヘキサエン酸)や血管の老化を防止するEPA(エイコサペンタエン酸)が含まれています。味噌と合わせる卵黄には脳を活性化させるコリンがかなり豊富なので、さわらのDHAとともに脳の老化防止作用があります。

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