独白 愉快な“病人”たち

勝率5%の勝負なら「勝てる!」 松井理悦さん白血病と闘う

松井理悦さん(C)日刊ゲンダイ

 今度は「このままだと余命2カ月」と宣告され、入院となりました。放射線、抗がん剤、飲み薬、そして「ズイチュウ」と先生たちが呼ぶ骨髄から脳へ送る抗がん剤注射も行われました。そんな中、医師から提示されたのは「このまま2カ月の余生を送るか、生存率5%以下の臍帯血移植を再び行うか」の2択でした。

 当然、後者を選ぶしかありません。5%なんて関係ない。自分にとってはゼロか100の感覚です。勝率5%の勝負ぐらいならこれまで何度も勝ってきたので、「勝てる!」と思いました。

■3カ月で体重が61キロから32キロに激減

 再び新しい白血球の容赦ない“攻撃”にあい、ものすごく苦しい思いをしました。何も食べられず、3カ月間は点滴とゼリーだけ。体重は61キロから32キロに激減しました。ただ、そのGVHD(新しい白血球と従来の細胞との闘い)は苦しいほど生着しやすくなると言われたので、それを頼りに耐え抜きました。

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