病み患いのモトを断つ

数字で読み解く熱中症対策のヒント 肌着の着方も要工夫

熱中症は炎天下だけでない。梅雨時の今から要注意(C)日刊ゲンダイ

■1リットルの汗で3グラムの塩分が流出する

 5月の救急搬送者が最多を記録したのは、湿度の影響が大きい。「気温30度」は用心するだろうが、「湿度60%」も要注意だ。そんな状況で汗をたくさんかくと、脱水して熱中症になる。

「めまいや立ちくらみが初期症状で、運動している人なら足がつったりします。そういうときなら、クーラーの効いた室内で体を冷やせば回復します。水分補給はもちろん、梅干しや塩入りキャンディーなどで電解質の補給も欠かせません」

 汗かきの人だと、汗1リットルに塩分3~4グラムが失われる。一般に血液1リットル中には、9グラムの塩分が溶けているというから、3分の1が流出したことになるので大変だ。水1リットルに梅干し2個が経口補水液と同じ濃度の塩分量で体に吸収されやすい。

 衣服の熱中症対策は、半袖半ズボンが一番だが、サラリーマンはそうもいかない。そこで、工夫がいる。

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