市販薬との正しい付き合い方

胃腸は高温でダメージ受けやすい 夏バテ解消に効く漢方は

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 胃腸の弱りも「舌」で判断することができます。もっと言えば、舌の苔の量と色で判断できるのです(舌診といいます)。舌苔が厚くなっていたら胃腸が弱り始めているサインです。また、舌苔の色は胃腸の熱の状態を表すと言われていて、舌苔が黄色くなってきたら胃腸が弱って熱がこもっているサインになります。

 このサインを見逃し、熱がこもってくると、食欲不振、吐き気、胃痛、下痢などの症状を引き起こします。こうした夏バテにお薦めの漢方は、「清暑益気湯」「補中益気湯」「人参養栄湯」「六君子湯」などになります。

 いずれも暑さで弱った胃腸を元気にし、低下した体力を回復させる働きがあります。これらを上手に使って弱った胃腸を整え、しっかり栄養を補給することで夏バテを乗り切りましょう。

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神崎浩孝

神崎浩孝

1980年、岡山県生まれ。岡山県立岡山一宮高校、岡山大学薬学部、岡山大学大学院医歯薬学総合研究科卒。米ロサンゼルスの「Cedars-Sinai Medical Center」勤務を経て、2013年に岡山大学病院薬剤部に着任。患者の気持ちに寄り添う医療、根拠に基づく医療の推進に臨床と研究の両面からアプローチしている。

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