確実ながん予防 ピロリ菌検査・除菌メリットとデメリット

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 17歳より前の胃がん発症の報告はない。つまり、17歳より前なら、胃カメラで胃がんの有無をチェックしなくてもピロリ菌検査がOKだ(成人は保険適用の場合、胃カメラが必須)。義務教育である中学生の間なら自治体が介入できるので、受診率を上げられるメリットもある。

「厚木市内の中学2年生の希望者341人にピロリ菌を調べる尿検査を行ったところ、3%に感染者が見つかりました。ほぼ全員が除菌治療を受けましたが副作用の報告はなかった。消化器内科医がしっかりと診て除菌治療を行えば、中学生でも重篤な副作用の心配はありません」

 親がピロリ菌感染なら、子どもも検討した方がいい。ピロリ菌検査を先に受けて、除菌治療は後に、という手もある。

■高齢者には不要?

 高齢者の場合、「今からしなくても」とピロリ菌除菌治療が見送られるケースがある。しかし、年齢にもよるが、ピロリ菌感染者である高齢者が除菌治療を受けた方がいい理由がある。

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