市販薬との正しい付き合い方

漢方で「夏の冷え」の原因は3つの症状 対策となる薬は何だ

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

「冷え」は漢方では3つの症状からなるとされています。血のめぐりが悪くなる「瘀血」、水のめぐりが悪くなる「水毒」、気力が低下する「気虚」が重なって異常が起こるのです。つまり、これらを改善することが冷え対策になるということです。

 冷房の設定温度や服装に気をつける体外の対策も重要ですが、体内のアプローチとしては、食べ物があります。ショウガやネギは血のめぐりを良くし、エビは体を温める効果があるとされています。

 これらに加えて、漢方薬としては「温経湯」「苓姜朮甘湯」「人参養栄湯」などがそれぞれ瘀血、水毒、気虚に良いとされていて、冷えに効く漢方といえます。

 暑さ対策に加えて冷え対策も十分に実践し、夏を乗り切りましょう。

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神崎浩孝

神崎浩孝

1980年、岡山県生まれ。岡山県立岡山一宮高校、岡山大学薬学部、岡山大学大学院医歯薬学総合研究科卒。米ロサンゼルスの「Cedars-Sinai Medical Center」勤務を経て、2013年に岡山大学病院薬剤部に着任。患者の気持ちに寄り添う医療、根拠に基づく医療の推進に臨床と研究の両面からアプローチしている。

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