独白 愉快な“病人”たち

半日遅れてたら死んでいた…冠二郎さん虚血性心不全を語る

冠二郎さん(C)日刊ゲンダイ

 これまで、自分の体に自信過剰だったんです。秩父の山奥で育って丈夫だったし、「歌を歌うには究極を見てぶっ壊れるぐらいじゃないとダメだ」と、酒、たばこ、ギャンブル……もうむちゃくちゃやっていました。こうして生きているのが不思議なぐらいです。

 満身創痍ですけど、その痛みを背負っても歌うのがオレの流儀。ステージに立つと、不思議と何かが降りてきたみたいにパワーがみなぎるんです。これからも「セイヤ!」と元気なステージを続けますよ!

 (聞き手=中野裕子)

▽かんむり・じろう 1944年、埼玉・秩父市生まれ。本名・堀口義弘。高校卒業後、作詞家の三浦康照に弟子入りし、67年に「命ひとつ」でデビュー。91、92、95年とNHK紅白歌合戦に3度出場。特に92年の明るく元気に歌う「炎」がヒットし若年世代にもファンを広げた。2019年3月には「さみだれ」(日本コロムビア)をリリース。

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