更年期を知って夫婦円満

「今は休んで、後でやったら」夫の一言に妻の心は折れた

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 家事や子育てに対し、夫は他人事の感覚でいると、更年期で体調を崩して改めて気づいたTさん。いずれ自分たち夫婦も年を取り、2人きりの生活になる。その時は対等に支え合える夫婦でありたいと、Tさんは夫と家事の分担や今後について話し合ったそうです。

 それから数年経った今では、夫は家事を他人事と思っていない。さらに「ありがとう」という言葉を日々口にするようになった。

「振り返ると、更年期の時は日常の行動が普段通りできず空回りし、気持ちに余裕がなかった。トゲのある会話やストレスをぶつけたことも多々あり、夫の被害も大きかったと思います」(Tさん)

 更年期の症状は、女性ホルモンのエストロゲンの減少によるもの。専門クリニックで治療を受け、症状は徐々に改善したそうです。体の不調がきっかけで、老後はどんな2人でいたいか、具体的に話し合うことができたTさんご夫婦。更年期の不調が、夫婦の未来にとって大事なきっかけになったそうです。

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小林ひろみ

小林ひろみ

メノポーズカウンセラー。NPO法人更年期と加齢のヘルスケア会員。潤滑ゼリーの輸入販売会社経営の傍ら、更年期に多い性交痛などの相談に乗る。

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