進化する糖尿病治療法

健診で異常なく痩せているのに…血管年齢が高い人のナゼ

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 しかし、足の動脈硬化が進行していると、腕の血圧より足首の血圧の方が低くなります。数値が低くなるに従って、狭窄の可能性が高くなります。

 これらは、苦痛を伴う検査ではありませんし、値段も高くありません。動脈硬化の疑いがあるなら保険適用で数百円、自費で受けても5000円前後。

 また、大学病院や総合病院では「総合内科」や「糖尿病・代謝・内分泌内科」「循環器内科」「高血圧内科」などで受けることができますし、クリニックでも糖尿病や循環器の治療に力を入れているところでは、血管年齢の検査を受け付けています。

「血液検査の結果がそう悪いわけじゃないから受けなくてもいいだろう」「標準体重だし、動脈硬化と言われたことがないから、大丈夫だろう」などと考える人もいるかもしれません。

 しかし血管年齢は、血液検査の結果が悪くなくても、年齢より“老けて”いる可能性があるのです。

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坂本昌也

坂本昌也

専門は糖尿病治療と心血管内分泌学。1970年、東京都港区生まれ。東京慈恵会医科大学卒。東京大学、千葉大学で心臓の研究を経て、現在では糖尿病患者の予防医学の観点から臨床・基礎研究を続けている。日本糖尿病学会、日本高血圧学会、日本内分泌学会の専門医・指導医・評議員を務める。

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