進化する糖尿病治療法

健診で異常なく痩せているのに…血管年齢が高い人のナゼ

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 特に、この奥さんのように痩せ形の人は分かりづらい。SASは肥満の人に起こりやすいと考えられがちですから。しかしSASは顎が小さいことも原因になり、こういった方は若いころは無呼吸でなくても、加齢とともにわずかに体重が増えただけで、もともとの気道の狭さが災いして、SASを発症しやすくなるのです。

 動脈硬化を進行させる要因はたばこ、肥満、隠れ高血圧、SAS……など多岐にわたっています。どれかひとつでもNGなものがあれば、動脈硬化は進行していく。

 CAVI、ABIの数値が悪い方、リスクの因子を多く持つ方は、さらに頚動脈エコー、冠動脈CTなどの検査も必要になることがあります。脳梗塞・心筋梗塞などを予防するには個別の追加検査も必要となる場合があります。何らかの持病があって、それぞれ病院に通っていても、担当医は自分の専門分野に関することはしっかり診るが、そうでないことはおざなりになることもあります。

「自分の健康は自分で守る」という意識を持って、血管年齢、ひいては動脈硬化を定期的にチェックしていただきたいと思います。

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坂本昌也

専門は糖尿病治療と心血管内分泌学。1970年、東京都港区生まれ。東京慈恵会医科大学卒。東京大学、千葉大学で心臓の研究を経て、現在では糖尿病患者の予防医学の観点から臨床・基礎研究を続けている。日本糖尿病学会、日本高血圧学会、日本内分泌学会の専門医・指導医・評議員を務める。

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