魚を多くして、赤身の肉を減らそうというのは、魚をほとんど食べず、ステーキばかりを食べている人にとっては重要なメッセージかもしれませんが、肉も魚もほどほど食べている人にとっては、そのままの食事を続ければいいだけであって、肉をやめて全部魚に変えるというような極端な食事をしたほうがいいということではありません。そんな極端な食事は、かえって脳出血のような別の病気を増やすだけかもしれないのです。
生活と健康 数字は語る
「武蔵国分寺公園クリニック」名誉院長、自治医大卒。東大薬学部非常勤講師、臨床研究適正評価教育機構理事。著書に「健康第一は間違っている」(筑摩選書)、「いずれくる死にそなえない」(生活の医療社)ほか多数。