ストレス社会の生き延び方

「好きな遊びを好きなだけ」子供が引きこもらない育て方

写真はイメージ

 元農水省事務次官が44歳長男を殺害した事件。元次官は、引きこもりがちの長男から暴力を受けていたのだという。

 果たして、中高年の引きこもりにならない育て方はあるのだろうか?

「私は、産業医面談を通して、タフな環境でも不安やストレスで悩まず働き続ける人たちの特性を観察してきました。そして、このような人たちには、子ども(学生)時代に共通する育まれ方があることがわかりました。それはテストの点数や偏差値、IQなど数字で示される認知能力だけでなく、コミュニケーション力、目標を持って努力するなどの非認知能力が高いこと。特に社会に出ると、学生時代とは違い、自分が劣っていることを認めざるを得ません」

 時にはショックを受け、職場に足が向かなくなる。このような反応は、落ち込み(抑うつ)、逆ギレ、引きこもり(遅刻の常習や出社拒否)という形で表れるという。

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武神健之

武神健之

東京大学医学部大学院卒。一般社団法人日本ストレスチェック協会代表理事。年間1000件の健康相談、ストレス・メンタルヘルス相談を行う。著書に「職場のストレスが消える コミュニケーションの教科書 上司のための『みる・きく・はなす』技術」(きずな出版)などがある。

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