ストレス社会の生き延び方

運動、交流、趣味…定年後にボケないためにやっておくこと

あなたの趣味は何ですか?(京都にある「認知症カフェ」に集う人たち)/(C)共同通信社

 会社以外の心の存在場所(=よりどころ)は、言わば自分のホームグラウンドのようなもの。職場で心が折れそうになっても、ここに来れば心が落ち着き、エネルギーが回復できる。そして定年後もやりがいになる、そんな場所をつくるのだ。

「地域の少年野球の監督をされている方は、会社でうまくいっていなくても週末には監督として慕ってくれる子どもたちがいるので、『自分は大切なんだ』と思えるのだと言います。囲碁クラブに入っている方は『どんなに忙しくても週末には行かなければ』と会社と違うところに軸を持たれています。複数の軸を持つことで、一つの軸が倒れても大丈夫なようにしておくことが心の健康を保つ秘訣と言えるでしょう」

 好きな趣味を充実させることは不安対策、ストレス対策、そしてボケることへの対策となる。 =構成・中森勇人

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武神健之

武神健之

東京大学医学部大学院卒。一般社団法人日本ストレスチェック協会代表理事。年間1000件の健康相談、ストレス・メンタルヘルス相談を行う。著書に「職場のストレスが消える コミュニケーションの教科書 上司のための『みる・きく・はなす』技術」(きずな出版)などがある。

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