役に立つオモシロ医学論文

米誌で報告 サプリメントや食習慣は健康にどう影響するの

サプリメントの種類によってはリスクも

 他方で、カルシウムとビタミンDの併用は脳卒中の発症リスクを17%増加させることが示されました。また、ビタミンB6、ビタミンA、マルチビタミン製剤、抗酸化サプリメント、鉄分、脂質を抑えた食習慣などについては、死亡リスク及び心臓病の発症リスクに明確な関連性を認めませんでした。

 解析に含まれた個々の研究結果が妥当なものだったか、議論の余地はあります。とはいえ、健康的な食事に興味のある方は、塩分を控えることに加え、ビタミンDやN―3系多価不飽和脂肪酸が豊富に含まれる魚類、葉酸が多く含まれる緑黄色野菜やレバーなどを適度に摂取すると良いかもしれません。

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青島周一

青島周一

2004年城西大学薬学部卒。保険薬局勤務を経て12年9月より中野病院(栃木県栃木市)に勤務。“薬剤師によるEBM(科学的エビデンスに基づく医療)スタイル診療支援”の確立を目指し、その実践記録を自身のブログ「薬剤師の地域医療日誌」などに書き留めている。

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