そして40代後半から50代。20~30年にわたる、肥満になる食生活・運動不足・睡眠不足・ストレスのツケがドーンと出てくるのがこの年代です。
体は血糖を下げられなくなり、代謝が破綻した状態。この段階で生活習慣を変えようと思い立っても、場合によっては、生活習慣改善だけでは太刀打ちできなくなっているのです。
「薬は飲みたくない。生活習慣改善でなんとかならないでしょうか」
そうおっしゃる糖尿病患者さんが少なくないですが、残念ながら、薬と生活習慣改善の2本柱でやっていくしかない段階なのです。糖尿病は「肥満の延長」と考えられています。しかし、「肥満に至る長い時間経過」が招いた結果、と捉えた方が適しているかもしれません。
「肥満によって健康を害する複数の現象が起こる」と先に述べましたが、糖尿病はそのひとつにすぎない。つまり、糖尿病が出てきた時点では、すでに「血糖値を下げればいい」という問題ではない。では、どうすれば? それを次にお話ししたいと思います。
進化する糖尿病治療法