■腎機能は回復したが……
そして5日後、Aがん病院の外来を再度受診しました。採血後、以前に診てもらった消化器外科のB医師から「抗がん剤をやれるかどうか、消化器内科に回ってください」と言われ、その日のうちに消化器内科のN医師の診察を受けました。
Gさんは病気の急激な悪化もあってとても落ち込んでいました。それでも、病院では迅速にしっかり対応してもらえていると納得していました。
しかし、消化器内科のN医師の言葉に愕然とします。
「今日のクレアチニンは1.5ですか……。Gさんに効くと思われる抗がん剤は1.3以下でないとできないのです。0.2高いだけですから、私は大丈夫だと思うのですが、病院の決まりなのでできません。病院のルールに反して治療すると、私はこの病院に居られなくなってしまいます。ですから治療は無理なのです」
がんと向き合い生きていく