電子たばこに使われる「ベープ・ジュース」と呼ばれる液体の一部がアセタールという刺激性化学物質をつくり出し、継続的に吸引すると炎症を起こしたり、肺にダメージを与えるかもしれない――。そんな研究結果が大きな波紋を呼んでいます。
電子たばこは特に若い世代に爆発的な人気で、米国疾病対策センターによれば、300万人もの中高生が電子たばこを使用しているとされています。電子たばこの規制は州によって異なりますが、どの州も18歳未満は禁止。それでも吸引が後を絶たないのは、市場の7割を占めるトップブランド「ジュール」のUSBドライブに酷似したデザインと、マンゴー、クリームブリュレといったバラエティーに富んだフレーバーが若者を引きつけているからです。
今回、研究を行ったイエール大学とデューク大学の合同チームが対象としたのも、このジュールのべープ・ジュースです。電子たばこには成分表示が義務付けられていないため、分離実験で調べたところ、クリームブリュレから刺激性物質のアセタールが検出されたといいます。
ニューヨークからお届けします。