猛暑に気を付けたい病気

【脳梗塞】夏に多発 目に異常が表れたら躊躇せずに病院へ

睡眠中の脱水に拍車をかける

 高血圧症などの生活習慣病がある人は若くても要注意である。

「お酒には発汗と利尿の作用があるため、寝ている間に大量の水分が失われていきます。“就寝中は、トイレに行かないから脱水にならない”と考えている人がいますが正しくありません。膀胱内にたまったものは、体内から排出されているのと同じです。血液中の水分が失われていることに変わりありません」

 脳梗塞の場合、発症までに一過性脳虚血発作(TIA)と呼ばれる前兆が表れることがある。「片方の腕や足など半身にしびれなどの異常を感じる」「ろれつが回らない」「視野が欠ける」などの症状が典型的だ。

 問題は、TIAを起こした人は3カ月以内に15~20%が脳梗塞になり、そのうち半数は2日以内に発症していることだ。

 実はTIA後の脳梗塞発症リスクを予測する方法がある。「ABC2D」スコアだ。①TIAが起きた時点での「年齢」(60歳以上は1点)②「血圧」(140/90㎜Hg以上は1点)③「症状」(片側麻痺は2点、麻痺なしのろれつ障害は1点)④「症状持続時間」(60分以上2点、10~59分1点)⑤「糖尿病」(ありは1点)を計算するもの。合計が3点以上で入院治療が必要とされている。 

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