Dr.中川のみんなで越えるがんの壁

魔夜峰央さんも公表の食道がん 野菜と果物に抑制効果が

野口五郎さん(左)と堀ちえみさん(C)日刊ゲンダイ

 喫煙と飲酒の習慣別に調べると、野菜と果物の食道がん抑制効果は、「喫煙と大量飲酒のハイリスクグループ」ほど大きく、危険度は約7・7倍(野菜と果物の摂取量が「低グループ」と「中グループ」)から2・9倍(野菜の摂取量が「高グループ」)へと大幅に低下しています。たばこを吸ったり、たくさんお酒を飲んだりする人は、野菜と果物をたくさん食べるといいでしょう。

 バレット食道は、一度発症すると治りません。逆流性食道炎の人は、胃酸を抑える薬で治療を受けながら、1年に1回、胃カメラ検査を受けること。このところ早期の食道がんがよく見つかるのは、胃カメラ検査の普及も大きい。胃の検査で受けるときも、「咽頭と食道もよく診てください」とお願いしましょう。

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中川恵一

中川恵一

1960年生まれ。東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授。すべてのがんの診断と治療に精通するエキスパート。がん対策推進協議会委員も務めるほか、子供向けのがん教育にも力を入れる。「がんのひみつ」「切らずに治すがん治療」など著書多数。

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