病気を近づけない体のメンテナンス

【耳】耳かきの回数が少ないからアカがたまるは大ウソ

間違った耳かきで外耳を傷つけないこと(C)日刊ゲンダイ

 昔は慢性中耳炎の子供がたくさんいたが、聞こえは悪くなるが痛みはないので、医者にかかる子も少なかったという。いつの間にか「鼓膜に穴の開いた人の……」という部分が省略されて、「耳に水が入ると中耳炎になる」という言葉だけが独り歩きしてしまったわけだ。

 ただし、間接的に水泳が中耳炎のキッカケになることはある。プールの水が鼻の奥に入り込んで炎症を起こし、そこから細菌が耳管を通じて中耳に入ったような場合だ。耳の入り口から鼓膜までの外耳道は体の表面の皮膚と同じなので、水が入っても何ら問題はなく、濡れても数分すれば乾いてしまうという。

 耳穴に水が詰まって聞こえが「ボワーン」としたときは、詰まった耳を下にして片足ケンケンすれば大概取れる。あとは耳の外側を拭くだけ。綿棒や丸めたティッシュで耳の中をグリグリやると、外耳を傷つけ外耳炎の原因になるので、やってはいけない。翌日も耳閉感が残るようなら受診しよう。

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