むしろ心拍数と体温が上昇 高齢者は扇風機が“毒”になる

重要なのは「気温」より「湿度」/(C)日刊ゲンダイ

■重要なのは「気温」より「湿度」

 これを額面通りに受け止めていいのだろうか。

 本当に気温が高いときの扇風機使用が危険なのかどうかを調べるための研究が豪シドニー大学の研究者らによって行われ、その結果が米国内科学会発行の学術誌「アナルズ・オブ・インターナル・メディシン」に掲載されている。

 それによると、扇風機が体の負担や不快感を緩和するか体への害となるかは、気温よりも湿度に関係していることが分かった。湿度が低いところで扇風機を使うと、むしろ暑く感じる上に心臓に負担がかかるのだという。

「実験は、12人の男性を対象にさまざまな気象条件を再現できる人工気象室で行われ、『非常に暑くて乾燥した環境』(気温47度、湿度10%、熱指数46)と『暑くて湿度が非常に高い環境』(気温40度、湿度50%、熱指数56)とで比べています」

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