日本での最大規模の研究によると、糖尿病と診断されたことのある日本人において、何らかのがんを発症するリスクが男性では1・27倍、女性では1・21倍。
■危険因子が共通するものも
がんの種類別では、男性では胃がん、大腸がん、肝臓がん、膵臓がん、腎臓がんのリスク上昇と糖尿病が関係しており、女性では胃がん、肝臓がんのリスク上昇と関連していました。子宮内膜がんと卵巣がんは、統計学的には有意ではなかったものの、リスク上昇と関連している傾向がありました。
もちろん、留意点もあります。それは、「糖尿病とがんの危険因子には共通するものがある」「糖尿病患者は検査を受ける機会が多いため、がんの発見率が上昇している可能性もある」「膵臓がんのように、がん発症によって糖尿病を発症しているものもある」など。
しかし、糖尿病を抱えている方は、予備群も含めて、がんと関連があることを意識しておくべきでしょう。
進化する糖尿病治療法