こうしたノイズを減らそうという動きが全米の病院で広がりつつあります。新たな技術によるコミュニケーションシステムの改善、小規模なナースステーションの分散配置、音が響かない床材への交換も含まれています。
さらに、医療機器の警報音自体を見直す動きも出ています。医療機器の警報音はかなり以前に定められた基準に沿ったもので、無機質な電子音であるうえ、不協和な音程の組み合わせで不快感を感じさせるものになってしまっているといいます。これをもっと聞き心地よく、しかも正確に状況が把握できるものにできないかという研究が進められています。
ニューヨーク・タイムズによれば、イギリスのプリマス大学のジュディ・エドワーシー教授を中心に日系人のミュージシャン、ヨーコ・センらも加わって新たな警報音の開発が行われています。たとえば機器から流れる静かな音楽は、ドラムは心臓、ギターは酸素レベル、ピアノは血圧を表し、平常時はハーモニーを保っているが、問題が出ると不協和音になるという案も出ているとか。どういうものが登場するのか期待が高まります。
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