役に立つオモシロ医学論文

脳に刺激を与える活動をしている人は認知症になりにくい?

刺激を与える活動の種類が増えるほど、発症リスクも低下!?

 また、脳に刺激を与える活動の種類が増えるほど、軽度認知機能障害の発症リスクが低下することも示されています。

 脳に刺激を与える活動をしていなかった場合と比較して、2種類の活動で28%、3種類の活動で45%、4種類の活動で56%、5種類の活動で43%、統計学的にも有意にリスクが低下しました。

 知的な活動に関与できる人はそもそも健康状態が良好なのかもしれません。とはいえ、クラフト活動や読書など、楽しみながら関与することは、認知機能の低下を予防するだけでなく、充実した日々を過ごすことにつながるかもしれません。

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青島周一

青島周一

2004年城西大学薬学部卒。保険薬局勤務を経て12年9月より中野病院(栃木県栃木市)に勤務。“薬剤師によるEBM(科学的エビデンスに基づく医療)スタイル診療支援”の確立を目指し、その実践記録を自身のブログ「薬剤師の地域医療日誌」などに書き留めている。

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