患者も知らないAPD

声が音声としては聞こえるけど何を言っているか分からない

写真はイメージ(C)PIXTA

「APDの定義としては、聴力検査に異常はなく、音は聞こえているのに音声として聞き取れないというもの。まだ耳鼻科の医師の間でもこのAPDを知らない人は少なくなく、『人の話が分からない』と困り果てて耳鼻科で聴力検査に行ったものの、『聴力に異常はないのだから、聞こえないというのはおかしいですよ』とか『精神科に行かれては』などと、心ない言葉をかけられた人も多いのです」と話す。

 現在、APDを診察できることを掲げている耳鼻科は数少ないため、APD外来を開設している東京都済生会中央病院では、APDの診断を求める人が数カ月待ちの状態になっているという。

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