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大統領候補の年齢と健康の関係は…米国で初の調査結果が

全員70代(左からサンダース、バイデン、ウォーレン)
全員70代(左からサンダース、バイデン、ウォーレン)(C)ロイター

 2020年11月の大統領選挙まであと14カ月足らず。話題になっているのは立候補者たちの年齢です。

 候補者絞り込み真っ最中の民主党では、フロントランナーのジョー・バイデン前副大統領が76歳、続くバーニー・サンダース上院議員が9月で78歳、エリザベス・ウォーレン上院議員70歳と軒並み70代です。

 対する現職トランプ大統領は73歳。こうした年齢が大統領というハードな職務に影響があるのでは? という懸念が語られる一方で、米国老化・老年問題研究連盟が大統領候補の年齢と健康との関係を初めて調査し、その結果を発表しました。

 それによれば、彼らが2期連続で当選した場合、8年の任期中に亡くなる可能性はそれほど高くないどころか、任期を超えて健康的に長生きする可能性があり、彼らの年齢はまったく気にする必要はないとコメントしています。つまり、彼らは「スーパー・エイジャー」というわけです。

 認知能力が10~20歳年下と比較しても遜色がない人々がこう呼ばれています。

 では、スーパー・エイジャーはほんの一握りの人をさしているのでしょうか? どうやらそうではないようです。近年の複数の調査が、私たちの多くが日頃の生活習慣や意識を変えることで、スーパー・エイジャーになれる可能性を示しているといいます。

 その生活習慣とは、運動やヘルシーな食事に加え、仕事や趣味、ボランティアなど脳を刺激するチャレンジ、強固な友人関係などが挙げられています。それに加えて大きな役割を果たしているのは、年齢そのものに対する意識。人はみな同じように加齢し、それは避けられないものと考えるか、個人差があると考えるかによって違ってくる。

 加齢は避けられないと考える人より、個人差があると考える人の方が記憶テストの結果が良かったとの調査結果もあります。

 認知症が大きな問題となる高齢化社会で、その対極にあるともいえるスーパー・エイジャーが今後ますます注目されそうです。

シェリー めぐみ

シェリー めぐみ

NYハーレムから、激動のアメリカをレポートするジャーナリスト。 ダイバーシティと人種問題、次世代を切りひらくZ世代、変貌するアメリカ政治が得意分野。 早稲稲田大学政経学部卒業後1991年NYに移住、FMラジオディレクターとしてニュース/エンタメ番組を手がけるかたわら、ロッキンオンなどの音楽誌に寄稿。メアリー・J・ブライジ、マライア・キャリー、ハービー・ハンコックなど大物ミュージシャンをはじめ、インタビューした相手は2000人を超える。現在フリージャーナリストとして、ラジオ、新聞、ウェブ媒体にて、政治、社会、エンタメなどジャンルを自由自在に横断し、一歩踏みこんだ情報を届けている。 2019年、ミレニアルとZ世代が本音で未来を語る座談会プロジェクト「NYフューチャーラボ」を立ち上げ、最先端を走り続けている。 ホームページURL: https://megumedia.com

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